カブトムシを飼育する際、ヒノキマットを使用したところ、カブトムシが弱ると感じたことはありませんか?ヒノキは防虫効果のある成分を含んでおり、一部のカブトムシにとっては不快な環境となる可能性があります。「ヒノキが嫌いなのか?」と疑問に思う方も多いでしょう。
また、市販の針葉樹マットにはデメリットがあり、成虫や幼虫の健康に影響を及ぼすこともあります。そのため、適切な環境を整えるために、マット選びが重要です。
ヒノキマットに加水することで状態を改善できる場合もありますが、加水の仕方を誤ると逆効果になることもあるため注意が必要です。
本記事では、カブトムシがヒノキマットで弱る原因や適切な対策を解説します。さらに、ヒノキマット・針葉樹マットのおすすめの選び方についても紹介するので、カブトムシを健康に飼育するための参考にしてください。
- ヒノキマットがカブトムシに与える影響
- 針葉樹マットのデメリットと注意点
- ヒノキマットを加水する効果
- ヒノキマットと針葉樹マットの選び方
この記事を書いてる人

- どんな人?
30代フリーランサー二児の父 - ブリード歴は?
2022年春よりカブトムシ・クワガタのブリード開始 - どんな種類を飼育してる?
カブトムシはヘラクレスやサタンなど、クワガタはニジイロやメタリフェルなどを主にブリード中、常時200匹以上飼育中
カブトムシがヒノキマットで弱る理由と対策

- ヒノキはカブトムシが嫌いな素材なのか?
- 針葉樹マットのデメリットとは?
ヒノキはカブトムシが嫌いな素材なのか?
カブトムシにとってヒノキは、必ずしも「嫌いな素材」というわけではありません。
しかし、ヒノキには特有の香り成分が含まれており、これがカブトムシにとって不快に感じられる場合があります。特に、ヒノキにはフィトンチッドと呼ばれる揮発性の成分が含まれており、これが防虫作用を持つことが知られています。
そのため、ヒノキマットを使用すると、一部のカブトムシは活動が鈍くなったり、餌を食べなくなったりすることがあります。これは個体差もあるため、すべてのカブトムシに影響が出るわけではありませんが、ヒノキの強い香りを嫌う個体がいることは確かです。
もしヒノキマットを使用した後にカブトムシが弱ってしまう場合は、マットを別の素材に変更することを検討する必要があります。

ちなみに、筆者はペレットタイプの針葉樹マットを使用していますが、今のところ生体に影響は感じられていません。
針葉樹マットのデメリットとは?


針葉樹マットは昆虫飼育用の床材として販売されていますが、広葉樹マットと比べるといくつかのデメリットがあります。
まず、針葉樹マットはヒノキやスギなどの樹木を原料としており、これらには天然の防虫成分が含まれているため、カブトムシにとって適した環境とは言えない場合があります。
また、針葉樹マットは広葉樹マットに比べて保湿性が低く、乾燥しやすい傾向があります。カブトムシはある程度の湿度を必要とするため、マットが乾燥するとストレスを感じやすくなり、結果として寿命を縮める原因になることもあります。



針葉樹マットを使用する際は、適度な加水を行い、乾燥を防ぐことが重要です!
さらに、針葉樹マットは広葉樹マットに比べて分解が遅いため、カブトムシの幼虫のエサとして適していません。
成虫の飼育には使えるものの、産卵や幼虫飼育には向いていないことを理解しておく必要があります。これらの点を踏まえると、針葉樹マットはカブトムシの成虫用の補助的な床材として使うのが適していると言えるでしょう。
カブトムシに適したヒノキマットの使い方


- ヒノキマットに加水するとどう変わる?
- ヒノキマット・針葉樹マットのおすすめの選び方
ヒノキマットに加水するとどう変わる?
ヒノキマットは乾燥した状態で販売されていることが多く、そのまま使用すると粉っぽくなりやすく、カブトムシがうまく潜れないことがあります。しかし、適度に加水することでマットの質感が変わり、飼育環境が改善されることが期待できます。
加水による大きな変化として、まず「湿度が保たれやすくなる」という点が挙げられます。乾燥したマットは水分を含むことで適度な湿り気を持ち、カブトムシのストレスを軽減することにつながります。特に夏場は乾燥しやすいため、こまめな加水が重要です。



ペレットタイプのものは、水分を含むと膨らみフワフワになりますよ!
次に、マットの沈み込みが改善される点もメリットです。乾燥したマットは軽く、カブトムシが潜る際に崩れやすいですが、加水によって程よい硬さが生まれることで、カブトムシがしっかりとマットに潜り込めるようになります。
適量の水分を含ませることで、カブトムシが快適に過ごせる環境を整えることができます。


ヒノキマット・針葉樹マットのおすすめの選び方
カブトムシの飼育において、ヒノキマットや針葉樹マットを選ぶ際には、用途に応じた適切な製品を選ぶことが重要です。ヒノキマットは、防虫効果が期待できる一方で、カブトムシにとっては必ずしも快適な環境ではないことがあります。
特に、成虫の活動性が低下する可能性があるため、ヒノキマットを使用する場合はカブトムシの様子をよく観察することが大切です。
針葉樹マットについても、カブトムシの幼虫には適していないため、成虫の飼育用として使うことが推奨されます。



幼虫飼育で針葉樹(ヒノキやスギなど)を与えてしまうと、食べられないので死んでしまいます…気を付けましょう!
幼虫の成長を考慮する場合は、広葉樹マットを使用する方が適しています。
また、マットの品質にも注意が必要で、粗悪なものはすぐに粉状になってしまい、カブトムシの健康に悪影響を及ぼす可能性があります。そのため、購入時には口コミや評判を確認し、信頼できるメーカーのものを選ぶことが望ましいでしょう。
さらに、使用環境によっても選び方が変わります。例えば、湿度が高い環境ではカビの発生を防ぐために、通気性の良いマットを選ぶことが大切です。逆に、乾燥しやすい環境では、適度に保湿できるタイプのマットを選ぶことで、カブトムシが快適に過ごせるようになります。
こうしたポイントを考慮しながら、カブトムシの状態に合ったマットを選ぶことが、長く健康に飼育するための鍵となります。
まとめ|カブトムシがヒノキマットで弱る原因と対策
この記事のポイントをまとめます。
- ヒノキには防虫成分が含まれ、カブトムシに影響を与えることがある
- フィトンチッドの香りが強いと、カブトムシが活動しにくくなる
- ヒノキマットは個体によって合う・合わないがある
- 針葉樹マットは乾燥しやすく、カブトムシに適さない場合がある
- 針葉樹マットの防虫作用がカブトムシに悪影響を与える可能性がある
- 針葉樹マットは幼虫のエサにならず、繁殖には向かない
- ヒノキマットに加水すると湿度が保たれ、乾燥を防げる
- 適度な水分を含ませると、カブトムシが潜りやすくなる
- 加水しすぎるとカビが発生しやすくなるため注意が必要
- ヒノキマットは成虫の飼育には使えるが、幼虫には適さない
- ヒノキマットの使用中はカブトムシの様子をこまめに観察するべき
- 針葉樹マットは成虫の補助的な床材として使うのが適している
- 幼虫の飼育には広葉樹マットの方が適している
- 質の悪いマットは粉状になりやすく、カブトムシに悪影響を与える
- 信頼できるメーカーのマットを選ぶことでリスクを減らせる
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