夏になると子どもから大人まで人気のカブトムシ。いざ飼育を始めてみたものの、「餌が手元にない」「専用のゼリーが切れてしまった」といった場面に直面したことはありませんか?
そんなとき、身近にある食材で代用できないかと考える方は多いはずです。
バナナやはちみつ、砂糖を使った餌のほか、手作りのレシピ、野菜やダイソーで手に入る商品など、代用品にはさまざまな選択肢があります。しかし、見た目や香りが良くても、カブトムシの体に合わないものも存在します。
また、野生のカブトムシが食べているものと、市販のゼリーの違いについても知っておくことが大切です。
本記事では、餌として使えるもの・使えないものを比較しながら、より安全でカブトムシに適した与え方をご紹介します。
- 適した代用品がわかる
- 与える際の注意点を理解
- 野菜が不向きな理由を把握
- 昆虫ゼリーの利点を知る
この記事を書いてる人

ナツ
- どんな人?
30代フリーランサーで二児の父してます。 - ブリード歴は?
2022年春よりカブトムシ・クワガタのブリード開始。 - どんな種類を飼育してる?
カブトムシはヘラクレスやサタンなど、クワガタはニジイロやメタリフェルなどを主にブリードしており、常時200匹以上飼育中!
カブトムシの餌を代用するなら何がいい?

- はちみつでカブトムシの餌は代用できる?
- 砂糖水はカブトムシの餌になるのか
- ダイソーで手に入る餌の代用品とは
- 手作りの餌で代用する際の注意点
- 野菜で餌を代用する際に知っておきたいこと
はちみつでカブトムシの餌は代用できる?
カブトムシの餌として、はちみつは一時的な代用品になります。
ただし、継続して与える餌としては適していません。理由は、はちみつにはカブトムシに必要な栄養素が十分に含まれておらず、高濃度の糖分が体調を崩す原因になる可能性があるからです。
例えば、人間用の純粋なはちみつは糖度が非常に高いため、カブトムシが舐めると口や体がベタついてしまい、清潔を保ちにくくなります。さらに、夏場の高温環境でははちみつが発酵しやすく、雑菌が繁殖するリスクもあります。
このように、はちみつを餌として使う場合は、水で2〜3倍に薄めてから、少量だけ与える必要があります。
いずれにしても、はちみつは緊急時のつなぎとしては使えるものの、栄養バランスや安全性を考えると、昆虫専用ゼリーなどの専用餌を使う方が安心です。

砂糖水はカブトムシの餌になるのか

砂糖水も、カブトムシの餌を一時的に代用する手段として考えられます。
しかし、あくまで短期間の応急措置に限るべきです。
具体的には、砂糖水にはタンパク質やミネラル、ビタミン類が含まれておらず、摂取し続けることで体力が落ちたり寿命が短くなったりするリスクが高まります。

特に繁殖を目指す場合には、エネルギーだけでなく、繁殖に必要な栄養も重要なんです!
また、砂糖水は乾燥しやすく、すぐにカピカピになってしまいますし、昆虫が足を滑らせて転倒したり、体が汚れたりする可能性もあります。そのため、与える場合はスポンジなどに染み込ませるなどの工夫が必要です。
言い換えると、砂糖水も「与えることはできるが、主食には向かない餌」であるということです。


ダイソーで手に入る餌の代用品とは


ダイソーなどの100円ショップでも、カブトムシの餌の代用品は入手可能です。
たとえば、果物(バナナやリンゴなど)や昆虫ゼリーの取り扱いがある店舗もあります。こうした商品は手軽に入手できるうえ、価格も安価なので、急ぎの場合や手軽に試したい方にとっては便利な選択肢と言えるでしょう。
中でも、ダイソーにある昆虫ゼリーは、専用として作られているだけあり、ある程度の栄養価が確保されており、カブトムシもよく食べます。
また、果物を与える場合は、糖度が高く発酵しやすいという特徴があるため、こまめに取り換えることが重要です。カビが生えると病気のもとになるため注意が必要です。
このように、ダイソーでも代用品は揃いますが、使用の際は「安くても安全に使えるか」を意識して選ぶことが大切です。


手作りの餌で代用する際の注意点


手作りの餌でカブトムシの食事をまかなうことは可能ですが、いくつかの重要な注意点があります。
まず、栄養バランスが偏りやすいため、長期的に使う場合は慎重に材料を選ぶ必要があります。
例えば、よく知られている手作り餌の材料には、バナナや砂糖、少量のはちみつを混ぜたものなどがあります。これらをすりつぶしてペースト状にすることで、カブトムシが食べやすくなります。
また、手作り餌は保存が効かず、傷みやすいのが難点です。特に夏場は腐敗が早いため、毎日交換することが前提となります。放置すると悪臭の原因になり、コバエなどの害虫も集まりやすくなります。
さらに、手作り餌は見た目が似ていても、成分によってカブトムシの食いつきが変わるため、最初は少量から与えて様子を見るのが安全です。
こうした点から、手作り餌は「緊急時の代用品」または「観察・実験的な使い方」に向いており、常用する場合は手間とリスクを理解しておく必要があります。


野菜で餌を代用する際に知っておきたいこと


カブトムシの餌として野菜を使うことは可能ですが、注意点も多いため、代用品として使う際には慎重さが求められます。特に水分量が多い野菜はカブトムシの体に負担をかけることがあるため、選ぶ野菜の種類が重要です。
例えば、きゅうりやトマトなどの水分が多い野菜は、カブトムシが下痢を起こす原因になることがあります。



実際には、下痢をするわけでなく水分が多いことから排泄物(おしっこ)が多くなるということです!成虫のカブトムシの排泄物は元々液状なんで…
関連記事
また、水分で体が濡れると細菌が繁殖しやすくなり、健康を損なうことにもつながります。これはカブトムシの体温調整が難しい点とも関係しています。
一方で、比較的水分が少なく、繊維質のある野菜であれば、一定の代用品として使用することも可能です。ただし、野菜全般に言えるのは「糖分や栄養価が低い」という点です。そのため、ゼリーや果物の代わりとして使うには不十分なケースも多いです。
つまり、野菜は「とりあえず与えることができるもの」ではありますが、栄養面や体調への影響を考えると、あくまで短期的な代用品としての利用が推奨されます。


カブトムシの餌代用で失敗しないために


- 市販のゼリーはなぜおすすめなのか
- 野生のカブトムシは何を食べている?
- きゅうりは餌として向いていない理由
- バナナは餌の代用として使える?
- 一番おすすめは『プロゼリー』その理由は?
市販のゼリーはなぜおすすめなのか


市販されている昆虫用ゼリーがカブトムシの餌としておすすめされる最大の理由は、栄養バランスと安全性に優れているからです。
特に、KBファームのプロゼリーのような高品質ゼリーは、他製品と比べて食いつきが良く、カブトムシが元気に活動するのを助けます。これは単なる糖分ではなく、天然の成分や発酵エキスなどが含まれているためです。
また、ゼリーの形状は転倒しにくく、足場になりやすいため、カブトムシが餌を食べる際の事故を防ぐというメリットもあります。



ただ、栄養価が高いため少々腐りやすい傾向にありますが、カブトムシが元気に過ごすためにも与えたいところです!
このように、市販のゼリーは「栄養」「安全」「管理のしやすさ」という点で、他の代用品とは一線を画しているため、特に初心者や長期間の飼育を考える方にとって最もおすすめの餌です。


野生のカブトムシは何を食べている?


自然界に生息するカブトムシは、主に樹液を食べて生きています。クヌギやコナラといった広葉樹の幹に傷がつくと、そこから甘い樹液が出てきて、これをカブトムシが舐め取って栄養を摂取しています。
この樹液には、糖分だけでなく、ミネラルや微生物が含まれており、野生のカブトムシにとっては最も自然な食べ物です。また、発酵が進んだ果実などを食べることもありますが、基本的には樹液が主食となります。
一方、飼育下で樹液と同じ環境を再現するのは難しいため、その代替として昆虫ゼリーが開発されたのです。つまり、市販のゼリーは野生下での食事を模倣した構成となっており、より自然に近い餌とも言えます。
このような背景を知ることで、野生の食性を理解し、飼育時の餌選びにも活かすことができるようになります。


きゅうりは餌として向いていない理由


きゅうりは水分が非常に多く、カブトムシの餌としては適していません。
見た目は瑞々しく、夏場の水分補給にも思える野菜ですが、実際には栄養価がほとんどないため、カブトムシの健康維持には不十分です。
さらに問題となるのが、きゅうりの水分量の高さです。
カブトムシが大量の水分を摂取すると、消化不良や下痢(排泄物の量が多くなるということ)を引き起こすことがあり、結果として体調を崩す原因になります。
また、きゅうりは傷みやすく、暑い季節にはすぐに腐敗してしまうため、飼育環境の悪化にもつながります。
このような理由から、きゅうりは見た目や手に入りやすさに反して、餌としての役割を果たしにくい野菜です。どうしても代用品が必要な場合でも、きゅうりの使用は避けたほうが安心です。


バナナは餌の代用として使える?


バナナはカブトムシの餌の代用としてある程度使うことが可能です。果物の中では糖分が多く、香りも強いため、カブトムシの食いつきが比較的良い傾向にあります。
腐敗が進むとカビや異臭の原因になり、カブトムシの体調にも悪影響を与えることがあります。さらに、果汁が飼育ケースの底に溜まりやすく、ダニやコバエの発生源にもなり得ます。
つまり、バナナは緊急時の一時的な代用品としては使えるものの、長期的・継続的な餌としては不向きです。使用する場合は、少量をこまめに取り替えるようにして、衛生状態を保つことが大切です。



バナナは栄養価が高いので、産卵前のメスのカブトムシに与えると、産卵数が増えると言われています!


一番おすすめは『プロゼリー』その理由は?


カブトムシの餌として最もおすすめできるのが、KBファームの「プロゼリー」です。
市販されている昆虫ゼリーの中でも特に品質が高く、栄養価や安全性、使いやすさの点で優れています。



多くのブリーダーが愛用しており、品質は間違いありません!
最大の特徴は、バランスの良い栄養設計です。カブトムシが必要とする糖分だけでなく、ミネラルやアミノ酸も含まれており、健康的に長く生きられるように配慮されています。
また、固めのゼリー構造になっているため、カブトムシが食べやすく、周囲を汚しにくいという点も魅力の一つです。
このように、プロゼリーは「栄養」「衛生」「実用性」のすべてを兼ね備えた、カブトムシにとって理想的な餌であり、代用品では得られない安心感と成果を期待できます。


まとめ|カブトムシの餌代用の基本と気をつけたいポイント
記事のポイントをまとめます。
- はちみつは薄めれば一時的な代用として使える
- 糖分が濃い餌はカブトムシの体調を崩すことがある
- 砂糖水も一時的には使えるが栄養はほとんどない
- 乾きやすく汚れやすい餌は与え方に工夫が必要
- ダイソーでも果物や昆虫ゼリーなどが手に入る
- 昆虫ゼリーは商品によって栄養価に差がある
- 果物は発酵しやすいためこまめな交換が欠かせない
- 手作りの餌は栄養の偏りや保存のしにくさに注意
- 夏場は手作り餌が腐りやすく虫がわきやすい
- 野菜は水分が多く栄養が少ないので主食には向かない
- きゅうりは体調を崩す原因になることがある
- バナナは一時的に使えるが腐りやすく管理が大変
- 野生のカブトムシは主に樹液を舐めて生きている
- 市販の昆虫ゼリーは栄養・衛生面で安心して使える
- プロゼリーは特に栄養バランスと食いつきが優れている
コメント